母がお世話になっていた日本赤十字病院・緩和ケア病棟の担当医と看護師さんから
封書でお手紙が届いたと、姉から連絡がありました。
母の四十九日が終わった後のことです。
「ご家族の皆様におかれましては、いかがお過ごしですか。」
と残された家族のことを気遣って下さるお手紙でした。
普通の入院の後にこんなお手紙はいただいたことはありません。
緩和ケア病棟だけのことでしょうか。
日本赤十字病院 緩和ケア病棟
母は2年ほど前に、肺腺癌と診断されていました。年齢も90歳に近かったため手術はせず、
元気で暮らす期間をできるだけ長くするため、無理をせず症状を和らげる治療を行ってきました。
在宅介護で姉夫婦が面倒を見てきましたが、7月胸の痛みを訴えて入院が決まりました。
緩和ケア病棟に入院
出来たばかりの、綺麗な病棟でした。
エスカレーターで11階、降りて左側は無菌室で右側に行くと緩和ケア病棟があります。
コロナ禍の今、赤十字病院はほぼ面会禁止ですが、
ここ緩和ケア病棟は、母の実娘である私たち3姉妹だけは面会許可が出ました。
緩和ケア病棟の入り口で手を洗って
ナースステーションで面会票に記入。体温を測定してから病室に入ります。
母の好きなプリンを持参し、食べさせても構いませんか?と聞いたところ
何でもいいですよとの返事。
飲酒やペットとの面会もOKらしいです。
母の容態は落ち着いていて、この時は5日で退院が決まりました。
2回目の入院
それから2か月、急に容態が悪化して一般病棟に1日入院後、緩和ケア病棟に。
2日後に息を引き取りましたが、私たち姉妹も最後を看取ることができましたし、
母の穏やかな顔も見ることができました。
そして後日受け取ったお手紙です。
緩和ケアと手紙
手紙をもらい嬉しかったと思えるかどうかは、
入院時の担当医や看護師さんたちの対応で違ってくると思います。
本当にお世話になった時と、あ~こんなものかと思った時とでは。
最初の入院時、私が行った時
母は食事用のテーブルにずっと座らされていたようです。
「横になりたい」と母。
椅子がテーブルから動かない状態にされていて軽い認知症の母には
動くことが出来なかったみたいです。
ベッドから離れてしかたなかったらしく、このように。
看護士さんが私をみて最初に言った言葉
「あら、寝かされたんですか」
こんなことがあったため、その手紙にも「うぅ~んそうなん」としか思えなかった私です。
「細やかなことしてくれるんだ」と素直に思えるような緩和ケア病棟であって欲しかったです。
後で知ったことですが
こういう手紙は遺族ケアのひとつとして行われていることで、お決まり事。
手紙の内容もきっと見本があるんだろうな~と思ってしまった心の狭い私です。
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